台湾の鉄道

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ベトナムの鉄道2017 ベトナムの鉄道2018

はじめに

 2017年3月、在来線で台湾鉄道を一周してきました。台湾訪問は8回目、一周するのは2回目ですが、行くたびに鉄道事情が変わっています。
今回で台湾鉄道・新幹線・地下鉄・路面電車を乗りつぶしたので、ここでは3月時点の状況をお伝えします。
台湾の大きさは九州とほぼ同じです。在来線の距離も九州一周が850.4kmに対し台湾一周は875.9kmとほぼ同じです。
新幹線が西海岸を走っているのも似ています。

1.切符

 台湾鉄道では全線にわたりICカード「悠遊カード」が使えます。また立席ならICカードで入場して特急自強号・急行呂光号に普通運賃で乗れます。
ただし特急の普悠瑪号・太魯閣号には乗れません。呂光号の呂は正式には草冠に呂。
私は今回すべてICカードを使ったので台湾を一周した運賃は4400円程で済みました。
この安さは日本とは大違いです。ただ立席、正式には「無座」、なので指定席券を持った人が来たら席を明け渡さなければいけません。
台北に近くなると指定席券を持った人が座り無座の人が立つ状況になるので台北周辺だけは各駅停車を利用するといいでしょう。
このICカードを手に入れるのは台北駅の案内所で聞くとよいです。日本語が話せる職員もいます。
さらにICカードは台湾全土の地下鉄・バス・コンビニのセブンイレブンやファミリーマートなどでも使えます。
鉄道やバスは切符を買ったり小銭の用意をしないで乗れるますし、ICカードの割引があるので乗り物にたくさん乗る人はICカードの使用を勧めます。
帰国時に残金を精算できなくても鉄道やバスにたくさん乗れば元を取れます。
悠遊カード 悠遊カード

2.時刻表

 台湾鉄道の時刻表、大きな駅の売店で購入できますが、今回台北駅の案内所で売店の場所を聞いたらなんとそこで無料で頂けました。
通じなければ筆談で時刻表と書けばいいのです。すべての列車の時刻が分かるので乗りつぶしには必需品ですが、
準急以上の列車と各駅停車が原則別々のページに載っているので慣れるのが大変です。
時刻表 時刻表

3.路線網

 台湾鉄道は本線の環状部と10の枝線があります。枝線は台北から右回りに
縦貫線八堵-基隆間・平渓線・深澳線・宜蘭線蘇澳新-蘇澳間・沙崙線・集集線・成追線・縦貫線の海線部・六家線・内湾線、です。
内湾線・集集線・平渓線に関しては情報が多いので他のHPをご覧下さい。ここではあまり普通の人が乗らない線区を紹介します。

4.高鉄南港

 新幹線は現地では「高鉄」です。昨年の7月に台北-南港間9.2kmが延長開業しました。その区間に乗っていなかったので今回乗りました。
高鉄ではICカードが使えませんが自由席は35元、日本円で140円程でした。
高鉄南港 2017.03.15 高鉄南港駅ホーム

5.基隆駅

 駅は新しい半地下駅。これにより基隆駅周辺の側線・臨港線はすべて廃止となりました。
基隆駅 2017.03.15 基隆駅

6.深澳線

 台湾鉄道の路線で最も新しい線です。線路自体は昔の貨物線を転用したものです。終点の八斗子駅は折り返しのための駅で2016年12月延長開業しました。
車両は平渓線のディーゼルカーが直通します。また平渓線一日切符も使えますが平渓線・深澳線を1往復するだけならICカードの方が安いです。
乗りつぶすときの注意。最終の瑞芳17:17発は八斗子駅で折り返し出発するまで40分以上あります。八斗子駅周辺は店も何もない所なので要注意です。
八斗子駅 2017.03.16 八斗子駅

7.蘇澳駅

 本線の蘇澳新駅から分岐しますが昔の本線の名残からか複線です。以前は優等列車もあったそうですが今は各駅停車のみです。
駅は立派な駅でしたがWikipediaによると2013年の乗車人員は1日842人、とのこと。台湾でも鉄道離れが進んでいるのでしょうか。
蘇澳駅 2017.03.16 蘇澳駅

8.南廻線客車列車

 機関車が引く客車列車、日本では定期列車ではなくなりましたが、台湾には急行の呂光号、準急の復興号、そして南廻線の各駅停車に残っています。
復興号はとても少ないですが今回乗ることができた宜蘭発花蓮行の復興号は空色の客車12両、電源車2両、計14両編成でした。
さて、南廻線は未電化なのでディーゼル特急自強号以外はディーゼル機関車が牽引する客車列車です。
客車の長さは、急行呂光号は9両または12両に電源車、で全国共通です。1日2本の各駅停車は台東発潮州行が客車5両に電源車1両、台東発枋寮行は旧形客車3両です。
私は早起きして台東発潮州行に乗りました。車両は空色で復興号の車両です。電源車は呂光号と同じ橙色なので共通運用でしょう。
集落も少ない区間なので1両に2・3人しか乗っていません。ほとんどの駅は乗り降りもなく無人駅や廃駅もありました。
ただこの区間も2020年には電化するとのこと、その時は普通の電車になるでしょう。台湾でも人手がかかる客車列車は少なくなると思われます。
すでに潮州-枋寮間の各駅停車はディーゼル特急の車両を使っていたので電化前でもディーゼル特急の車両に置換わるかもしれません。
復興号 2017.03.16復興号、新蘇澳駅
南廻線客車列車、台東駅 2017.03.17 南廻線客車列車、台東駅
電源車 2017.03.17 電源車、台東駅
行先表示 2017.03.17 行先表示、区間車は各駅停車のこと、台東駅
潮州駅到着 2017.03.17 潮州駅到着

9.高雄周辺

 高雄駅付近の地下化工事に伴い高雄駅の側線はすべて撤去されました。その代わりに潮州に新車両基地ができていました。
時刻表からもほとんどの優等列車は潮州始発になっているのが分かります。

10.高雄ライトレール

 昨年6月に開業した高雄捷運環状軽軌、現在は暫定で環状にはなっていません。また4.6kmの区間なので料金は無料です。ここも昔の臨港貨物線の跡地を利用しています。
特筆すべきは蓄電池で走るので架線がないことです。ただ停留場に着くたびにパンタグラフを上げて充電しています。
また左手ワンハンドルのコントローラーは日本とは逆で、奥が加速、手前が減速でした。
高雄軽軌 2017.03.17 高雄軽軌
充電中 2017.03.17 停留場で充電中
運転台 2017.03.17 運転台

11.沙崙線・六家線

 どちらも高鉄の駅への連絡線で普通電車が走ります。沙崙駅は高鉄台南駅、六家駅は高鉄新竹駅と同じです。
高鉄と台鉄の乗換駅で名前が異なるのはあと、高鉄苗栗駅が台鉄豊富駅、高鉄台中駅が台鉄新烏日駅、終点の高鉄左営駅が台鉄新左営駅、です。

12.成追線

 昔、海線で開業した時は台中駅でスイッチバックして高雄方面に向かっていました。その後、台中駅を通らない海線から高雄方面への短絡線が
本線として開業したのでデルタ線になりました。成追線経由の列車は時刻表に「追」の印があります。近郊電車のみ走ります。

13.台中周辺

 台中駅も昨年10月に高架になりました。また近郊に新駅建設中です。ここ以外にも台湾の鉄道は新駅や路線改良がいろいろな所で見られます。

14.桃園捷運

 今月3月に開業した地下鉄です。地下鉄と言ってもほとんどは高架線でした。
正式名は桃園機場捷運。台北市内の地下鉄と同じ、標準軌・第3レールの鉄道ですが運営は別会社になりました。
機場と書くので空港連絡と思ったら違っていて台北駅から桃園空港・高鉄桃園駅を経て環北駅まで開業しました。ただ快速に当たる「直達車」は台北-桃園機場間の運行です。
乗客、桃園機場-環北駅間も立っている人がいる程の混みようでした。また、今回は開業時の割引のようで、運賃は正規の半額でした。
桃園機場捷運 2017.03.18 桃園機場捷運林口駅進入
直達車 2017.03.15 直達車は快速のこと

おわりに

 台湾の鉄道、私は阿里山鉄道の奮起湖以遠が災害で運休のため未乗です。
しかし、運休の奮起湖-阿里山間が復旧するのは数年先になりそうです。
復旧したらもう一度訪れたい台湾ですがその時は高雄の路面電車も伸びているでしょうし、台鉄の電化区間も伸びているでしょう。
その分、客車列車は減ると思われます。
毎年変化する台湾の鉄道に幸あれ。


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 メールアドレス: tetuisi2018@yahoo.co.jp

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